
画像と共にその症状についてお話します。
目次
しらくも(頭部白癬)の症状
毛穴に白癬菌が棲みつきますので、症状は毛が短く切れたり、頭に円形脱毛症のようなハゲができたり、皮が薄くむけたりします。
また、フケが大量に出たり、カサブタの様な症状が出ている症状もあります。
一般的に他の白癬菌の病気とは違い、かゆみはないケースがほとんどです。
また、毛穴が赤くなって腫れることもあります。
しらくもの特徴は、症状がでている部分の髪の毛を軽く引っ張ってみると、抵抗なく髪の毛が抜けることです。
しらくも(頭部白癬)の感染経路
しらくもは子供や高齢の女性にも多く見られ、特に子供の場合が多いと言われていてます。
子供の髪の毛が部分的に脱毛している場合は、白癬菌のの感染を考える必要があります。
しらくもは、主にペットから白癬菌が感染するケースが多いです。
一言に水虫の原因菌である白癬菌が頭に感染した病気といっても、白癬菌にも色々と種類があります。
ペットから感染する白癬菌はミクロスポルム・キャニス(犬小胞子菌)といって、日本には以前はいなかった菌です。
50年以上も前に高級なペットが海外から輸入されることが多くなり、この白癬菌が日本に持ち込まれました。
しらくもにステロイドは禁止
アトピーや皮膚炎などで処方される「ステロイド」は、正しく使えば炎症やかゆみを抑えるのに効果的ですが、しらくもの症状にはステロイドを使用することは危険です。
しらくもの症状にステロイドを塗ってしまうと、毛穴から白癬菌が皮膚の深い所にまで侵入してしまいます。
こうなるとケルスス禿瘡になり、患部がコブの様なものが出来てしまい、いたるところから膿が出てきます。
また、圧迫すると痛みがあり、髪の毛もかなり抜けます。
それ以外にも、リンパが腫れて発熱や悪寒などを伴うケースもあります。
口・目・内蔵には感染しない
頭にこれだけの症状がでるので、頭に近い部位である口・目・内蔵なども心配になります。
しかし、白癬菌は皮膚の表面にある角質層を好んで繁殖するので、口・目・内蔵などで症状を起こすことはありません。
しらくもの病院での治療
病院で症状が出ている部分の皮膚の一部を取り、顕微鏡検査をして白癬菌が感染しているかを確認します。
その後、白癬菌が感染していることが分かれば、外用薬での治療となります。
症状の度合いによっては内服薬での治療になるケースもあります。
しらくもの治療ができる病院については以下から探すことができます。
参考:しらくもの症状,原因と治療の病院を探す | 病院検索ホスピタ
しらくもの自宅でのケア方法
白癬菌の特徴は「高温多湿を好む」「洗い流すことが出来る」「人に感染する」です。
この白癬菌の特徴を理解して、それを逆手に取るケア方法が大切です。
枕カバーを毎日交換する
水虫の時にこまめに靴下を交換するのと同じようなイメージです。
白癬菌は洗い流すことが出来ますので、枕カバーや頭をよく付けるものはこまめに洗いましょう。
毎日頭を洗う
毎日頭を洗うことによりしらくもが治る訳ではありません。
しかし、皮膚に付着した白癬菌は洗い流すことができますので、毎日頭を洗うことにより事態を悪化させることを防ぎます。
髪の毛・頭皮をちゃんと乾かす
白癬菌は高温多湿、特に多湿を好む傾向があります。
多湿環境にいる白癬菌は、活動が活発になりさらなる感染を招くことになります。
髪の毛・頭皮はちゃんと乾かして、出来るだけ常に乾燥している状態を保ちましょう。
家族とタオルなど共用しない
水虫の場合、家庭内での感染で一番多いのが「バスマット」からと言われています。
バスマットは白癬菌の好きな高温多湿の状況にふさわしいですね。
しらくもの場合は、頭を拭き取ったタオルなどがこの状態に似ています。
家族とタオルなど共用していると、家族へ感染することもありますので注意が必要です。
他の部位(水虫など)の症状も治療する
しらくもは頭に白癬菌が潜んでいる状況ですが、白癬菌は体の至る所に寄生し症状を表します。
白癬菌による症状(部位別の病名)
- 頭:しらくも(頭部白癬)
- 体:ぜにたむし(体部白癬)
- 手:手の水虫(手白癬)
- 股:いんきんたむし(股部白癬)
- 足:足の水虫(足白癬)
- 爪:爪の水虫(爪白癬)
他の部位にも白癬菌による症状が出ている場合は、同時に治療を進めないと白癬菌のキャッチボールが続いてしまい完治が難しくなります。
一緒に住んでいる家族もケアをする
体の至る所に白癬菌が感染するのと同じで、自分以外の家族にも白癬菌はうつります。
家族にも症状が出てしまうと一人が完治しても、またうつってしまうこともあります。
うつる前に白癬菌に対してバリアを張ることが必要です。
こういった場合におすすめなのが、副作用のないジェルです。
白癬菌対策の市販薬などは殺菌力が強くて肌を傷つける可能性があります。
傷ついた角質層の場合、通常よりも早く白癬菌が侵入してくるので、結果感染しやすくなってしまいます。
予防のための塗っていた薬が原因で、感染しやすくなってしまってはもともこもないので、肌に優しいものを選びましょう。